ACTIVITIESアクティビティ

元気な人にそこ読んで欲しい、血だらけの話

今回はかなり血の気の多い話になります。
なんせテーマが、
”Blood donation(ブラッドドネーション)”
ですからね。
なんだかおどろおどろしいでしょ?

そう、今回はみなさんがあまり普段使いしないアクティビティ、
「献血」についてです!
 

2年前にショーゴと渋谷で”Blood donation”
 
いきなり、献血!とか言っても、よく行く人からすれば今回の内容は結構「当たり前やん」くらいの話ばかりなんですが、
あまり行き慣れない、それこそ昔高校の授業の一環で1度だけやったなぁ・・くらいの人たちからすると、そもそも街中に点在する「献血ルーム」の存在そのものが若干アンタッチャブルな感じありませんか?
何が楽しくて、痛い思いまでして大切な血を抜かなきゃならんのだと。
 
いやホント、まさしくその通りだと思います。
 
ちょくちょく行ってる僕自身、正直メリットはあまり感じません。
なので、感覚としては”なんとなく良いことをしてる気になれるヒマつぶし”くらいのもんです。
 
となると、普段から良いことしかしてない人にとっては今更”良いことした気”になんてなる必要ないでしょうし、忙しすぎて1分1秒争って生きているような人にもあんまり響かないかもしれません。
 
ですが、すこーしだけ中の様子を知ってみると、興味本位で行ってみたくなる人もいるかもしれないので、仲間を増やすためにも僕のとっておきの暇つぶし、「献血」をご紹介しますね!


 
まず初めに、ついさっき自分で”ヒマつぶし”だなんだと豪語しておいてアレなんですが、実は献血ワールドの中の事情って結構切実なんです。
 
ヒマつぶしはあくまでこっちの事情、あっちはいつでも切羽詰まってます。
よく街中の献血ルームの前に「〜型の血液が足りていません!」という看板出ていたりしますが、「おいおい、そんなにみんな輸血しまくってんの?そんなに血って足りなくなるもんなの?」みたいに思ったことないですか?

あれには事情があって、そもそも献血してもらった真っ赤な血液、あれって20日くらいしか保存できないんです。
たったの20日。
 
これ聞いたときは僕も驚いたんですが、血液って生鮮食品(食べません)なんですね。
僕の勝手なイメージですが、抜かれた血液は冷凍保存しておいて、使われる時が来るのをいつまでも待ってる。
そんな風に思っていました。
使われようが使われかなろうが、どのみち3週間もすればストックは古いものからどんどんなくなっていっちゃうと聞いて驚きましたね。
 



<日本赤十字社のHPより>
 
これまた驚きだったのが、血液の利用方法。
てっきり、外傷で血が足りない!じゃんじゃか輸血じゃー!とドラマでよく見るような輸血シーンに使われるもんだと思っていたら、なんと献血した血のほとんどは、血液の病気やガンなどの治療に使われるらしいです。
なるほど、そりゃいくら集めても足りないわけだ。
 

<日本赤十字社のHPより>
外傷に使われるのなってほんの数%。

 
だったらもう手当たり次第に血を集め回ればいいのかというと、ここがまたジレンマなんですが、
「みんなウェルカム!血が流れてる人全員きてー!!!」くらいに言ってる割りに、実際その場で献血できる人って結構限られてるんですね。
いくつか例を挙げるとこんな感じ。

・貧血気味の人はできない
 (その場で最初に血圧と血の濃さを計ります)

・体重足りないとできない

・ある期間に特定の海外に滞在や旅行をしてるとできない

・病歴によってもできない

・薬の処方状況によってもできない

・歯医者で手術したあとはできない

・誰かれかまわずHしてる人はできない

・輸血されたことある人はできない

・妊娠してるとできない

・ケガしててもできない

・献血の種類によってはそもそも3ヶ月に1回しかできない

・献血した後は運動できない
(僕は以前、献血直後にサッカーしてぶっ倒れました)
 
とまぁ、
できないできないのオンパレード!笑

おたく、ほんとに私の血もらう気ありますか!?
なんて聞きたくなるくらいの厳しさですが、それもこれも献血者、被輸血者の両方を守るためには大事なガイドラインなんですね。
そりゃみんなハッピーが一番いい。
 
じゃあ誰ならできんの?
というわけで、こんな人ならできます
 
元気で楽しく日常生活を送っている、普通の人。
 
要するに、ショッピングやイベントで元気に街中へ繰り出せるような人ならおおむね大丈夫ってことです!
そう言う理由で、献血ルームはやたら賑やかな街中にあるんですね!!(納得)
 

ショーゴも、この時ばかりは良いことした気分でドヤ顔もやむなし。
・・・しかしなぜでしょうね、良いことしてるはずなのにめっちゃ腹たつ。


 
僕は一度「輸血くらいしちゃうかも」的な手術を受けた際に、「どうなるかわからんぜよ」的な承諾書を書きながら、あ、人ってやっぱ血がなくなると死んじゃうんだなぁと改めて実感した覚えがあります。
あんまり普段の生活で感じませんよね、「ヤベ、血が減って死にそう」とか。
だから献血の重要性も普段感じることってほとんどないと思います。
が、自分からすりゃ大して気にも留めないものが、誰かにとっちゃ文字通り”死活問題”になる、と言う事実。
こっちは暇つぶしくらいの感覚でできることで、どっかの誰かが泣くほどハッピーになるなら、願ったり叶ったりじゃないですか。
 

 
僕の親友に、ユニークって言葉を絵に描いて真っ黒にして坊主頭にしたような元ラガーマンのお人好しがいるんですが、最高にナチュラルでピュアなハートを持った彼の血液型はA型のRHマイナス。
マイナス型の出現頻度は概ね0.5%ほどということなので、A型マイナスの彼の血液は500人に一人の、かなり貴重な血液ということになります。
(逆に言えば自分がピンチの時ももらえる血液は特殊ということに。なんかあらかじめ登録とかしとくらしいよ)
そこまでいくと赤十字も放っては置けないので、ほんのちょっと特別扱いがあるそうですよ笑




 
そんなこんなでいつだって切実な献血ルームですが、利用する側はとても気持ちよく利用できるようになっています。

たとえば、僕が献血するようになって15年が経ちますが、その間色々な場所の色々な献血ルームに足を運んできて、気持ちよく話ができないスタッフさんにこれまで一度も出会ったことがありません。
たまたまと言われればそれまでですが、記録が残ってるだけでも23回、受付、血液検査、採血と何人の方に接していただいたかわかりませんが、全員が全員、超話やすい。
これってすごいことだと思います。
どんなお店や病院でも、ここまで人がいい職種を僕は他に知りません。
いつでもウェルカムな空気が、とても素敵です。


帰るときにお土産くれるところも多いです笑(写真は長野の献血ルーム)
 
あと、現在ほとんどの献血ルームはめちゃくちゃ綺麗に改装されていて、ロビーなんか死ぬほど快適になってます。
献血で減った分の水分を補うためにフリードリンクの自販機があり、チョコレートやスナックがつまめて、雑誌や漫画が所狭しと並んでいて、とても静かで快適なカフェにでもきた気分になれます。なんなら暇つぶしと言わず一日中いたいです。


旧長野(今は場所を移してさらに大きくなってます)


大阪


渋谷なんてスクランブルを行き交う数千人の人を眺めながらゆっくりくつろげます
 
献血すると血液検査までできちゃいます。
(HIVの検査目的の来院は禁止されています)
これで、ここしばらくの体調の変化は一目瞭然。
普通は血液検査なんてそう頻繁にはしないので、定期的に残る記録は貴重ですね。






結果はハガキでも送られてきます(たぶん断れる)。
リューヤの体はこの6年ほとんど変化がないことがわかりますね笑

 
そんな感じで、献血ルーム側も日々みんなに来てもらいやすいようにとアップデートを繰り返して頑張られています。
敬遠されがちな「血」のお話ですが、食わず嫌いじゃもったいない!
もしちょっとでも興味をもてたら、ぜひぜひ誰かと一緒に遊びに行ってみてください。
以上、敬遠されがちな献血という名のアクティビティのご紹介でした!
 
日本赤十字社の献血HP

よかったらこちらでわかりやすい3分インフォグラフィックが観れるのでどうぞ

 
あとこんなのもあります。
体の細胞や器官のはたらきを擬人化した漫画ですが、めちゃくちゃ面白い。
医療関係者も絶賛しちゃうくらい詳細な描写をとても読みやすくコミカライズしてあるんですが、読んでるうちに、こんなに複雑なシステムで頑張ってはたらいてんのかと、自分の体を労わりたくなってきます。
血液つながりで興味ある人、よければ読んでみてください

 
<Writer : リューヤ>

AD