フリーライドワールドツアーの予選が始まります!!
2017.1.10
ACTIVITY RIDER
明日2017年1月11日、白馬の八方尾根裏斜面において、アジアで初となるフリーライドワールドツアー(FWT) の予選が開催されます。
今日はその事前講習、そして全員での大会斜面チェック、安全講習、ライダーズミーティングなどが行われ、朝から晩まで、入念な説明が行われました。
この大会は、バックカントリーでのフリー滑走を競う世界一ハイレベルな大会。
文字どおり世界中からプロスキー&プロスノーボーダー達が一堂に会す光景は、控えめに言ってもかなり異様な空気感が漂っていました。
ツワモノひしめく説明会。
朝一番の説明会を終え、参加者全員で山頂付近のスタートポイントまで大会バーンの下見へ行きます
こちらの選手達はフランスのボード、スキーのプロライダー。
どんな滑りをするのか楽しみ。
と、ここで少しハプニングがありました。
なんということでしょう、、ガチャピンのエアバッグが突然膨らんでしまいました!
けたたましい音とともに一瞬で広がる真っ赤なマント。
滑る前から周りの視線を独り占め、欲張りにもほどがあります!
というのはもちろん冗談で、インタビューを撮るフリをして近づいたハヤト&リューヤのいたずらでした!
あぁ良かった!
普通なら冗談にならないところですが、ガチャピンはこんなことではへこたれません。
ブラックダイアモンドの電動エアバッグは3回膨らませられるから大丈夫!などと偉そうなことを言ったので、ここから先ハヤト&リューヤから逃げ回る羽目になりました。
山頂へ上がったらまず13日からの本戦斜面をチェックし、
1本下にある明日の予選大会斜面をチェック。
誰もが本当に真剣に、自分が滑るラインを探します。
このフリーライドという競技は、約25°〜45°の斜面を、いかにスムーズなラインで、ダイナミックなジャンプを入れ、スピーディーに、スタイリッシュに滑走できるかを競う、採点競技です。
競技の性質上、斜面を滑り降りていくスキーヤーからは斜面のギャップの先やジャンプの着地点は一切見えないため、滑り始める前にどれだけ斜面の状況が頭に入っているかがとにかく重要になってきます。
特に、今年のようにそこら中に岩や木が出ているコンディションでは、一つの判断ミスが「命取り」になりかねません。
選手は、自分の思い描く最良のラインを何度もなんどもイメージし、当日実際に滑るラインどりを頭の中に作り上げます。
予選斜面。
チェック時はとてもコントラストが低い状況だったので、撮影した写真を画像処理で見やすくしてあります。
八方尾根の北側の裏斜面を使い、大会を行います。
下見が終わり帰ってきてからは、すぐさま数時間の安全講習と、ジャッジ説明などが行われます。
大会運営側は一つのミスが即人命に関わるだけに、説明会には終始なんとも言えない緊張感が漂います。
もちろんそれを聞く参加者もみな超真剣。
国際山岳ガイドの山岸さんから斜面の注意点が説明され、
参加者はみな真剣に説明を聴きます。
多国籍な参加者に合わせ、説明は全て英語と日本語を使って進んでいきます。
ジャッジからも競技の細かな注意点や採点の方法などが説明されます。
採点基準は、「トライ」ではなく、「完璧性」。
FOORUSH3人の最も苦手とするこの言葉に、
3人の表情にただならぬ緊張が走りました。
最後に白馬村の副村長によるビブ(ゼッケン)の抽選が行われ、スキーとスノーボードが交互に出走するよう、順番にクジが引かれ、選手の名前が呼ばれて行きます。
ここで記念すべきアジア圏での初大会1番出走を引き当てたのは、フリースキーライダー梶田亜連(▶︎オフィシャルホームページ)。
いつも通りのメロー&スタイリッシュな滑りで思いっきり沸かせてもらいたいです!
100名近い選手の名前が一人一人読み上げられて行きます。
ビブナンバー1はアレン!
長い長い今日1日を通してひしひしと感じたのは、この大会を開催するにあたって方々を駆け回ったであろう運営の方々の並々ならぬ熱意と情熱。
そして関係者達の安全面への細やかな配慮。
丸1年以上をかけての斜面のチェックから、大会数日前からはひたすら斜面へ入り続け、雪面のコンディションを確かめ、コントロールし、隅から隅まで細かく何重にも説明を繰り返し、参加者の最善をつくすその姿勢には感動すら覚えました。
全員をできる限り安全にプレイさせ、それでも競技の性質上どうしても完全にはコントロールできないリスクはシェアし、最小限に抑えていく。
数え切れないほどの努力が結集した明日からのこの大会、その努力に報いるためにも、僕らFOORUSH3人は最高のパフォーマンスで応えたいと思います!
この3人は7:30からの超アーリードロップインなのでほぼ誰の目にも止まることなく大会を終えることが予想されますが、世界の、そして日本のトップライダーの本気の滑りが生で見られるチャンスです!
八方へこられる方は、北尾根付近のジャッジエリアから、その超エクストリームな滑りをぜひ楽しんでみてください!
では、行ってきます!!!
(3人揃ってこうならないことを祈ります。)
Writer Ryuya
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